2009年1月に読んだ本
1月は読了本、23冊。
ばたばたしていたせいか、ちょっとペースが落ちました
(しかも、ユリイカをカウントしてる)。
今年は年末にベスト本など決めたい、という野望から
月末に「独断と偏見で選ぶ現時点のベスト10」を書いておくことにしました。
うーん、何月まで続くかね、これ。
おもしろかった10冊(特に面白かったのは太字)
『朗読者』
『犬は勘定に入れません』
『黄金の王、白銀の王』
『赤めだか』
『忘却の河』
『78』
『告白』
『エロス』
『裸者と裸者』
『子どもたちは夜と遊ぶ』
2009年1月に読んだ本
今月は珍しく、全部書影が出たので画像付にしてみます。
ヴィヨンの妻 (新潮文庫)
読了日:01月01日 著者:太宰 治
子どもたちは夜と遊ぶ 上 (1) (講談社文庫 つ 28-3) (講談社文庫)
読了日:01月01日 著者:辻村 深月
子どもたちは夜と遊ぶ 下 (3) (講談社文庫 つ 28-4) (講談社文庫)
ひさしぶりに使う回路で読んだなぁ。現代日本で書かれ、現代日本で読まれることに意味がある気がする作品。
読了日:01月02日 著者:辻村 深月
エロス―もう一つの過去 広瀬正・小説全集〈3〉 (集英社文庫)
読了日:01月02日 著者:広瀬 正
鏡の国のアリス (集英社文庫 ひ 2-4)
キャロルの『鏡の国』を再読したくなる
読了日:01月02日 著者:広瀬 正
T型フォード殺人事件 改訂新版 (集英社文庫 ひ 2-5 広瀬正・小説全集 5)
読了日:01月03日 著者:広瀬 正
タイムマシンのつくり方
広瀬正復刊シリーズ読了。テーマや時代に固執してるとすらとられかねないけれど、この人の作品好きだなぁ。
読了日:01月03日 著者:広瀬 正
サグラダ・ファミリア 聖家族 (新潮文庫)
中山さんがこのような家族像をある意味理想と思うのはわかるような気がする。
読了日:01月04日 著者:中山 可穂
裸者と裸者〈上〉孤児部隊の世界永久戦争 (角川文庫)
読了日:01月05日 著者:打海 文三
裸者と裸者〈下〉邪悪な許しがたい異端の (角川文庫)
読了日:01月07日 著者:打海 文三
朗読者 (新潮クレスト・ブックス)
読了日:01月10日 著者:ベルンハルト シュリンク
犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎
よくできたコメディは、疲れを忘れて読んじゃいますね。 いやあ、面白かった! 事前に『ボートの三人男』を読むことをおススメします。ミステリ好きの方は、ポアロやウィムジー卿をおさえておくと、さらに楽しく読めるでしょう。
読了日:01月17日 著者:コニー・ウィリス
マイナークラブハウスへようこそ!―minor club house〈1〉 (ピュアフル文庫) (ピュアフル文庫)
YA王道!だけど、ただのYAじゃない! YAはどうしても氷室冴子さんを基準にしてしまう私ですが これはその基準をしっかりクリア。 続編読みたいわー。滝ちゃん好きだわー。 当時の私に滝ちゃんの気骨はなかったけれど、こんな友達がいたらステキだなぁと思う。
読了日:01月18日 著者:木地 雅映子
告白
ブラックミステリとしての衝撃はすごいけど、 全体としてどう評価していいのか、ちょっと迷う作品。読後感の悪さ、発想は非常にいいと思います。 特に第1章とラストは、「衝撃度」という意味ではすごい。でも、書き方はあきらかに若書きだなと思う。次作が楽しみです。
読了日:01月19日 著者:湊 かなえ
78 (小学館文庫)
吉田篤弘さんの作品は、感想を書くのが難しい。どの作品を読んでも、他の作家さんとは少し違った独特の「幸福感」を味わえると思う。とにかく読んで!読んでください!やっぱり吉田さんが大好きだ。
読了日:01月20日 著者:吉田 篤弘
黄金の王 白銀の王
この表紙で読者をずいぶん選んでしまっている気がするけど 実際には硬質な物語。こんな面白い作品をこれまで知らなかったなんて!! 『十二国記』が好きな人なら必ずはまると思うなぁ。女子的楽しみとしましては、二大ヒーローである 〓(ひづち)と薫衣(くのえ)、どっちに萌えるか迷います。
読了日:01月22日 著者:沢村 凜
忘却の河 (新潮文庫)
読了日:01月24日 著者:福永 武彦
空ばかり見ていた (文春文庫)
読了日:01月25日 著者:吉田 篤弘
ユリイカ2009年1月号 特集=米原万里
読了日:01月27日 著者:
赤めだか
寝る前に読み始め、やめられなくなって2時に読了。おもしろい!話芸のプロであるせいか、文章のリズムが実に読みやすい。帯に誰かが書いていたけど、『坊ちゃん』のような読みやすさだ。師弟愛ってすごいなぁ。談春の談志への愛、そして談志の小さんへの愛・・・。ラストはつい泣きました。
読了日:01月27日 著者:立川 談春
僕僕先生
意外・・・。歴史小説やらファンタジーやらの皮をかぶったラノベだった(褒め言葉です)。ほのぼのラブコメぶりに、にんまりしながら読みました。
読了日:01月29日 著者:仁木 英之
薄妃の恋―僕僕先生
僕僕先生第2弾。やっぱりゆるゆるな漫遊記なんだけど、前作よりも路線が固まってきた気がします。短編集になったせいか、読み易さといい、ほのぼのストーリーといい、ぐっとしゃばけシリーズに近づいた印象。
読了日:01月30日 著者:仁木 英之
乳と卵
読了日:01月31日 著者:川上 未映子
100冊文庫。
SNS「やっぱり本を読む人々。」について
たびたび書いてる気がしますが、「やっぱり本を読む人々。」という
SNSがありまして、去年から参加しています。
参加人数はたぶん、350〜400人くらいかな?
大きすぎず小さすぎず、ほどよい規模感。
本が好きな人ばかりが集まっていて、でも本の話だけというわけでもなく。
なぜだかものすごーく居心地のいいSNSです。
管理人さんの人柄によるものなんだろうなぁ、と思いますけどね。
100冊文庫について
で、そのSNS内で、半年間かけて
「やっぱり本を読む人々。」が選ぶ文庫100冊を決めていました。
ほら、新潮文庫とか、角川文庫なんかがやるでしょ。「夏の100冊」って。
あれの、SNS版です。
1ヶ月くらいの期間をもうけ、SNS参加者が
これおもしろいよ!と思う本を候補として出す
⇒各自、気になるものを読む
⇒既読作の中から投票する
⇒上位20作が入選
という作業を5回やりました。(濃い半年だったなぁ。)
で、ようやく最近になって、100冊が出揃ったわけです。
商業的な思惑とか、一切入ってない100冊。
かなりの読書家たちの支持を得て選ばれた100冊なので、
なんか面白い本読みたいなー、という人は、興味があれば読んでみてください。
私はこの中の作品を最終的に89作読んでますが、レベルの高さは保証します。
100冊リスト。
これが、選ばれし100冊です。(個人的おススメ本 個人的超級おススメ本)
「悪童日記」三部作 アゴタ・クリストフ
「あしながおじさん」 ジーン・ウェブスター
「アラビアの夜の種族」 古川日出男
「アンネの日記(増補改訂版)」 アンネ・フランク
「家守綺譚」 梨木香歩
「永遠の仔」 天童荒太
「永遠の森 博物館惑星」 菅浩江
「ガープの世界」 ジョン・アーヴィング
「火怨」 高橋克彦
「影武者徳川家康」 隆慶一郎
「火車」 宮部みゆき
「華氏四五一度」 レイ・ブラッドベリ
「カタブツ」 沢村凛
「ガダラの豚」(全3巻) 中島らも
「黄色い目の魚」 佐藤多佳子
「奇術師」 クリストファー・プリースト
「キッチン」 吉本ばなな
「虚無への供物」 中井英夫
「きらきらひかる」 江國香織
「銀河鉄道の夜」 宮澤賢治
「暗いところで待ち合わせ」 乙一
「グラン・ヴァカンス」 飛浩隆
「クレヨン王国の十二か月」 福永令三
「グロテスク」 桐野夏生
「コインロッカー・ベイビーズ」 村上龍
「後宮小説」 酒見賢一
「香水ある人殺しの物語」 パトリック・ジュースキント
「幸福な食卓」 瀬尾まいこ
「航路」 コニー・ウィリス
「氷の海ガレオン/オルタ」 木地雅映子
「国語入試問題必勝法」 清水義範
「告白」 町田康
「こころ」 夏目漱石
「さがしもの」 角田光代
「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」 桜庭一樹
「三月は深き紅の淵を」 恩田陸
「シャーロック・ホームズの冒険」 コナン・ドイル
「しゃべれどもしゃべれども」 佐藤多佳子
「十一月の扉」 高楼方子
「重力ピエロ」 伊坂幸太郎
「十角館の殺人」 綾辻行人
「上弦の月を喰べる獅子」 夢枕獏
「白い薔薇の淵まで」 中山可穂
「深夜特急」全6巻 沢木耕太郎
「ずっとお城で暮らしてる」 シャーリイ・ジャクスン
「砂の女」 安部公房
「すべてがFになる」 森博嗣
「精霊の守り人」 上橋菜穂子
「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」 村上春樹
「蝉しぐれ」 藤沢周平
「センセイの鞄」 川上弘美
「蒼穹の昴」 浅田次郎
「空飛ぶ馬」 北村薫
「第三の時効」 横山秀夫
「大地の子」 山崎豊子
「DIVE!!」 森絵都
「大誘拐」 天藤真
「太陽の塔」 森見登美彦
「対話篇」 金城一紀
「鳥類学者のファンタジア」 奥泉光
「ツ、イ、ラ、ク」 姫野カオルコ
「月の影 影の海」 小野不由美
「翼はいつまでも」 川上健一
「テロリストのパラソル」 藤原伊織
「天使のナイフ」 薬丸岳
「東京バンドワゴン」 小路幸也
「ドミノ」 恩田陸
「夏への扉」 ロバート・A・ハインライン
「七瀬」三部作 筒井康隆
「ななつのこ」 加納朋子
「人間の土地」 サン=テグジュペリ
「ひなのころ」 粕谷知世
「日の名残り」 カズオ・イシグロ
「美味礼讃」 海老沢泰久
「白夜行」 東野圭吾
「フェルマーの最終定理」 サイモン・シン
「FUTON」 中島京子
「Presents」 角田光代
「亡国のイージス」 福井晴敏
「豊饒の海」四部作 三島由紀夫
「ボートの三人男」 ジェローム・K・ジェローム
「星を継ぐもの」 ジェイムズ・P・ホーガン
「ポプラの秋」 湯本香樹実
「本格小説」 水村美苗
「マイナス・ゼロ」 広瀬正
「ミミズクと夜の王」 紅玉いづき
「麦ふみクーツェ」 いしいしんじ
「魍魎の匣」 京極夏彦
「燃えるスカートの少女」 エイミー・ベンダー
「邪馬台国はどこですか?」 鯨 統一郎
「闇の公子」 タニス・リー
「ゆれる」 西川美和
「夜市」 恒川光太郎
「夜のピクニック」 恩田陸
「李歐」 高村薫
「リプレイ」 K・グリムウッド
「竜馬がゆく」 司馬遼太郎
「檸檬のころ」 豊島ミホ
「朗読者」 ベルンハルト・シュリンク
「わたしを離さないで」 カズオ・イシグロ
上海ブックストリートを歩いてみた
無事帰国しました。
6日しかいなかったので、遊ぶヒマはほとんどなかったんだけど、
上海で行った場所をご紹介。
「南京東路」という、上海で一、二を争う繁華街があるのですが
その近く「福州路」は本屋さんストリートとして有名らしいのです。
どんな感じ?神保町的?池袋的?と妄想が広がり、行ってきました。
お正月寸前だから、本屋さんなんて全部閉まってるかなぁと思ったんだけど、
いざ行ってみると一番大きい「上海書城」というお店があいてました。
(案の定、他のお店ははやばやと閉まっていました。
のぞいてみたい感じの小さいお店もあったんだけど・・・
長期出張しないとダメだねやっぱり。)
この上海書城というお店、ジュンク堂ばりに、7フロアあります。
ばーん。
これまたジュンク堂ばりに、座り読み用の椅子もあります。
疲れた人がぶらっと立ち寄れるスタバもあって、
なかなかいい感じです。
(椅子がない場所で、普通に床に足を伸ばして
読書中の人もいましたけど、本が汚れるからやめてほしい。)
各フロアには警備員のおじさんがいました。
万引き防止かしら。ビデオカメラより人件費か。
7フロアをぐるぐるして、行った先は外国文学コーナー。
日本人の本がどれだけ出てるかチェックしてきました。
まず、春樹は別格。村上春樹コーナーができてます。
ほかの日本人作家は「日本文学」というコーナーに
まとめて置かれていました。
中国語版だと、『舞!舞!舞!』村上春樹
→ ああ、『ダンス・ダンス・ダンス』か。とか、
漢字のおかげで、だいたいタイトルがわかるのが嬉しいですね。
東野さんの『白夜行』はそのままのタイトルで売られていましたし、
『嫌疑人X的献身(容疑者Xの献身)』も置いてありました。
(でも、妙に薄かった!どういうことだ?)
他にもタイトルでなんとなくあたりがつく本、多数。
内容(本文)はさっぱりわからないんだけど、
タイトルを見てるだけでおもしろかったです。
三島由紀夫、川端康成、森鴎外、夏目漱石のような大物や
春樹のようなビッグネームがあることは、ある程度予想していたけど
最近の作家さんの作品も、いろいろ翻訳されているもんなんですね。
鹿島田真希さんの『6000度の愛』も見かけたし
わかりやすいタイトル。
三浦しをんさんの『多田便利軒』もありました。
しかし。個人的な意見ですが、
『佐賀のがばいばあちゃん』とか『恋空』とか
『ホームレス中学生』が10冊以上置いてあるのはいかがなものか。
装丁でわかりました。
向こうの本屋さんの判断・・・というよりは、
日本の出版社が「これ売れるから!マジで!バカ売れだから!」
とか言ったのかしら。
あと、渡辺淳一がイヤに多いのが気になるなぁ(笑)。
四川料理に挑戦
歓迎会で、四川料理のお店に連れて行ってもらいました。
辛い!でもうまい!
料理の名前がことごとくわからないんだけど、おいしかった。
多分こんなのを食べたと思う。
あとこんなのを食べた気がする。
・・・記憶が曖昧ですみません。
味はおいしかったです。
今回、ずっとオフィスとホテルの往復(徒歩)しかしてないので
都会に連れて行かれて目が回るかと思ったけど、
夜の上海の空(霧なんだかスモッグなんだかわからない感じ)を
久しぶりに思い出した。やっぱり、夜が元気な街って好きだなぁ。
食事のあと、ひとりで少し街をうろうろしてから帰宅。
上海の街中って、お店が(デパートも!)だいたい夜22時まで営業してるのです。
すばらしい。東京も見習ってほしい。
ところで中国は、来週が旧正月。次の日曜日が大晦日です。
そんなタイミングなので、レストランではあちこちの会社が
忘年会をやっていました。
酔うは歌うは笑うは、もうえらい盛り上がりでした。
ものすっごい酔っ払ってる日本人集団も複数発見。
・・・ええと、みんなまとめて良いお年を!