今日の読書:吉田音『世界でいちばん幸せな屋上』
世界でいちばん幸せな屋上 Bolero―ミルリトン探偵局シリーズ〈2〉 (ちくま文庫)
- 作者: 吉田音
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/12
- メディア: 文庫
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- 吉田音に(クラフト・エヴィングに)はずれなし!
前作『夜に猫が身をひそめるところ』に続く、ミルリトン探偵局シリーズ。
ミルリトン探偵局については、前作の感想を参照のこと。
趣向は前作とほぼ同じ。
「ミルリトン探偵局」の章ともうひとつの世界のお話が、かわるがわる出てきます。
好きなエピソードは、「バイトにあだ名をつけるのが上手な皿洗い長」かなぁ。
ちょっと春樹的な空気のあるくだりです。
ちらちらと出てくるカフェもいい。
ここのケーキ、音ちゃんのママじゃなくても習ってみたい。
前作にも登場したホルン奏者もまた出てきます。
前作との違いは、「ミルリトン」の世界ともうひとつの世界が次第にリンクしていくところ。
完全に重なるわけではないんだけど、だんだん近づいてきます。
そして最後まで読み終えたとき、表題にもなっている
"世界でいちばん幸せな屋上"を(両方の世界から)感じることができます。
その幸せなことといったら!
とにかく読んで、この読後に訪れるしあわせ度を味わって欲しいです。
※SNS「やっぱり本を読む人々。」のために加筆訂正しました。