今日の読書:近藤史恵『凍える島』
近藤史恵『凍える島』読了。
- 作者: 近藤史恵
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1999/09/23
- メディア: 文庫
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- ミステリなんだけど・・・。近藤史恵デビュー作
喫茶店「北斎屋」+お得意様ご一行で"慰安旅行"と称して訪れた無人島。
1週間何もせずにバカンスをする予定だったが、
着いたその夜から連続殺人が起き、さぁ犯人はこの中の誰!という、
由緒正しき「嵐の山荘もの」「孤島の殺人もの」であります。
なんだけど、それよりも『ガーデン』と同じく独特の世界が描かれていて
(ひとえに文章の力による)、まずはミステリよりもそっちに目が行く。
それほど魅力的。
一部のカタカナ表記が「グレエプフルウツ」とかなっているのも、
『ガーデン』とおんなじ。まあ、ちょっと気になるかな。
(いつやめたんだろう。最近の作品ではこんな表記は見かけない)
で、近藤史恵はこの作品で鮎川哲也賞をとってデビューしたらしいんだけど
ミステリそのものは、個人的にはちょっといただけなかった。
動機それなんだ・・・。ちょっとわかりにくくないですか・・・?という感じ。
ミステリとしてはわからないけど、ひとつの心理描写にすぐれた小説としては
面白く読めた。